芥川龍之介「蜜柑」

芥川龍之介の作品は

どれもショートムービーのように

「絵」が飛び込んでくる

そう…大衆的に言えば

「ジブリ」の世界観に似ているかもしれない

空の灰色と
森の深い緑が合わさる
そんなダークな景色に
いきなり原色が飛び込んでくるような…

「蜜柑」

この物語も
ある独りの紳士の頭の中と心の中と
この時代の色も
全てが不可解で下等でいっぱいな
人生の象徴と見る退廃的なムード全開なグレーな気分から始まる

全てが退廃的な世の中に
人の心に

一筋の透き通った光が

暗い気持ちを一瞬のうちに一掃する


「蜜柑」を通して…


どんなに険しい顔をした人でも

どんなに荒んだ気持ちを持ってる人でも

「優しい」という感情を持ち合わせているんだと

見た目には分からない

「愛」とか「想い」といったものは

言葉などなくても

皆が同じに持ってるものだから

だから
魔法のように伝えることができるんだと

あなたのように冷たい人でも

優しいがわかるんだねって

「蜜柑」の色に

ぎゅっと

押し込んだ優しいの描写


私の荒んだ気持ちも

僅かに忘れることができました。


芥川龍之介
ヴィクトル・ユゴーを思い出す
(描写が映画のよう)

reading&book report

読書感想文。( ・́∀・̀)ヘヘヘ

0コメント

  • 1000 / 1000